中古のCONTAXを買うときはここに注意しろ!

京セラのCONTAXは事業がアボーンしてしまったので,中古市場で購入することになります.中古のCONTAXを買うときに注意するべき点を自分なりにまとめてみました.

基本的に(CONTAXに限らないことですが),経年劣化による症状が放置されている場合は,前のオーナーが定期的なメンテナンスを行っていなかったと考えた方が良いと思います.外観だけにとらわれずに注意してチェックする必要があります.また,近年,修理を行うと再修理となる確率が高くなっているように感じます.せっかく購入してもすぐに長期入院になることもあるので覚悟が必要です.

ボディー

一般的注意点

ミラーずれ
CONTAXのミラーは,接着剤でフレームにとりつけてあります.長年の使用により,これがボディー前面側にずれている場合があります.最悪の場合,ミラーがレンズに干渉します.テッサー45mmF2.8を取りつけて無限大にしたときにミラーが干渉するようなら話になりません.分解扱いにはならないので,軽修理の費用になります.
絞り値連動レバー
開放絞り値とセットした絞りをボディに伝える部分の動作がスムーズで無い場合は,接点の劣化やグリース切れの可能性があります.そろそろオーバーホールが必要になると思ってください.
露出計
特に半固定抵抗を用いたモデルで顕著ですが,古いボディーでは露出が1EV以上ずれている場合があります.メーカーによる調整が必要です.しかし,RTS IIのように,分解すると破損するおそれのある部品を用いている機種では,分解が必要な調整そのものを受け付けてもらえない可能性があります.
フィルムカウンター
159MMまでの機械式フィルムカウンターの機種では,表示が正しく無いケースがあります.機種によっては,すでに部品が無いものもあります.
フィルム感度設定
フィル感度を機械式でセットする機種では,前のユーザーが使用していた感度(100とか400が多い)で問題があったり,その逆で他の感度で問題がある場合があります.接点の不良です.
自動巻き上げ機のコマ間隔
これは,撮影してみないとわかりません.コマ間隔が一定で無かったり,パーフォレーションの間ではなくて穴の所にコマ間がくることがあります.メーカーによる調整が必要になります.
フィルム傷
これもフィルムを通さないとわかりません.ただ,現像する必要が無いので不要なフィルムでチェックすれば良いと思います.フィルム巻き上げスプールのところの部品の調整がずれて,フィルムのベース面に直線上の傷が付く場合があります.メーカーによる調整が必要です.
モルト
モルトの劣化に注意しましょう.
液晶漏れ
液晶表示ユニットをチェックしましょう.液晶漏れは,周辺部から進行します.
フォーカス
ファインダーのピント位置とフィルムのピント位置がずれている場合があります.Planar 50mm F1.4や85mm F1.4などの深度の浅いレンズを用いた撮影テストが必要です.
アイカップ欠品
標準添付ですが,入手困難です.

レンズ

CONTAXに限らず,カビや傷(特に後玉),曇り(特に主点付近),ヘリコイドや絞りの動きなどをチェックしましょう.激しい衝撃を受けているような場合では,ヘリコイドやエレメントが狂っている場合があります.又,マウント部分も良くチェックする必要があります.レンズ鏡筒の交換を伴うような修理は極めて高額(程度の良い中古よりもはるかに高い場合があります)になります.又,レンズエレメントの交換も安くはありません(重修理扱い+部品代).

CONTAX用のレンズは,修理を行うとカールツァイスの基準で分解調整(MTF, ヘリコイドなど)が行われます.レンズにより一万数千円から二万円超えの費用になります(ミロターの点検調整なんてしたときには涙がちょちょぎれます).もし,メーカー調整済であれば(修理伝票又はその写しがある場合),ちょっと値段が高いくらいならお買得の可能性があります.

お店選び

これも重要でしょう.信頼できない店では,買わないか覚悟して買うかのどちらかしか選択肢は無いと思います.信頼できるお店なら多少相場より高めだと思っても,その「信頼」の値段というものを考えるてみると良いと思います.このあたりは,地域事情もあると思います.

以下は,こんなお店がありましたという例です.良いとか悪いとかの評価は示しません.

コンタックス/ヤシカマウントの連動レバーの名称

マウントの図

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